和室の塗り壁は、古くなってくるとボロボロと砂のような粉が落ちたり、シミが広がってきたりと、欠点が目立ってくることも多いものです。
リフォームしたいと思って工事業者にお願いすると予想以上の値段で断念……なんてことも。
一方、古い和室の壁をDIYでリフォームする方法なら費用も安く抑えられますし、自分の好きなデザインや色を選べて、自由度も高いのが良いですね!
和室の壁をDIYする方法はいくつかあります。
こちらの記事では、私が実際にDIYした珪藻土での塗装を前提として、珪藻土の下地処理についてご紹介します。
まずは壁の状態をチェック:砂がボロボロ落ちる
日本の高温多湿な気候に合わせて、和室には主に砂壁や聚楽壁などの塗り壁が採用されてきました。
合板や石膏ボードの上に塗られていますが、古くなった壁は触るだけで塗られた砂がボロボロと落ちてくる状態になります。
このままでは珪藻土を塗ることはできないので、砂が落ちてこないように古壁を強化する必要があります。
砂を固めるためには下地処理剤(シーラー)のアクドメール
珪藻土を塗るときに使う下地処理剤はいくつか種類があります。
珪藻土の定着を良くする役割のほかに、砂を固めて古壁を強化するもの、古い壁から染み出るアクが出てこないようアク止めの機能を持つものなど。
そのなかでも私が選んだのは、フジワラ化学工業の「アクドメール」です。
シーラーとアクドメールの違いと特徴
シーラーは、ペンキなどの塗料を使う前に下地処理用として使われるもののことをいいます。
シーラーを塗ることで上から塗るペンキなどの定着を良くしてくれるので、ぜひ使いましょう!
シーラーのなかでも、土壁などに珪藻土を塗る下地処理用として使われているのが「アクドメール」です。
「アクドメール」の特徴として、古壁用と銘打たれているように、古い塗り壁から染み出るアクやシミを止める効果、ボロボロの砂を固める効果、珪藻土を定着させる効果があり、おすすめの珪藻土用シーラーです。
気になる匂いについて、「アクドメール」にも塗料にありがちな匂いがありますが、換気をしながら施工すれば大丈夫だと思います。
乾燥すれば匂いも控えめになるので、珪藻土を塗る時には気にならないレベルになっていました。
珪藻土の下地処理時に準備する物
珪藻土の下地処理に必要な道具は下記のようになります。
- アクドメール
- ローラー
- 水性用または万能ハケ(細かいところが塗れるように小さなもの)
- 継手(高いところを塗る場合は必須)
- ローラートレイ
- 空の500mlペットボトル(希釈の水汲み用)
- マスキングテープ
- マスカー
- 養生テープ
- ブルーシートや新聞紙
- 雑巾数枚
- ほうき
- 掃除機
- 作業用手袋(ゴム手袋やビニール手袋)
- 作業用の服装
下地処理の手順
ここから珪藻土の下地処理を行う手順をご紹介します。
1:砂をほうき等で軽く落とす
アクドメールを塗る前の準備として、ボロボロと落ちる壁の砂やホコリを掃除機やほうきなどを使って、軽く落とします。
その際ブルーシートなどを床に敷いておくことをおすすめします。
落とした砂をまとめて掃除できて、掃除の手間を減らすことができます。
2:養生する
アクドメールは乾くと固まって拭き取りにくくなりますので、長押や柱、床などにつかないよう、マスキングテープや養生テープ、マスカー、ブルーシート、新聞紙などで確実に養生します。
コンセントやスイッチカバーなどの部分も忘れずに行いましょう。
アクドメールは粘り気のある白い液体で乾くと透明になりますが、後に塗る珪藻土のためにも、隙間なくしっかりとマスキングテープを貼るのが成功のコツです。
3:アクドメールを塗る
アクドメールは2回塗りを行います。
1回目は倍に希釈したものを、2回目は原液のまま使用します。
塗装面が広い場合にはローラー(中毛ローラー)で塗るのが便利ですので、アクドメールを良く振ってからローラートレイに移して、水で希釈します。
乾燥時間の目安は1~2時間です。気温や湿度によって前後しますので、触っても濡れた感じがなくなるまで乾燥させましょう。
乾いたら2回目の塗装です。
1度塗っているためか、2回目の方がアクドメールの伸びが良いと感じました。
ムラなく濡れたら24時間乾燥させます。
使用後の注意点
アクドメールは粘り気のある液体なので、ハケやローラートレイを放置するとバリバリに固まってしまいます。
塗装後は早めに古新聞や古布などで道具類を拭き取っておくのが良いと思います。
また、はみ出して塗ってしまったところなどは乾く前に濡れた雑巾で拭いておくのも大事です。
珪藻土を塗り始めよう!
アクドメールが乾燥した砂壁を触ってみると、しっかりと固まっていることがわかります。
これで珪藻土を塗るための下地処理ができました。
それではあなたの思い描くおしゃれな和室にするため、珪藻土を塗っていきましょう!
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