和室の窓に必ずはめられている障子。
木の枠に障子紙が貼られた障子は、お部屋の採光に使われていて、柔らかな光を畳の床などに届けてくれる日本伝統の建具です。
部屋に入った時に障子があると、一気に和室感が高まるので、古い和室から洋室へおしゃれに変えたい時にはぜひ手を加えたいところ。
今回は障子のリメイクDIYについて、私の体験談も交えながら書いていきたいと思います。
障子の構造とリメイク前の準備
障子の構造
障子は敷居と鴨居に掘られた溝をスライドさせて開け閉めでき、ガラス扉の普及前は採光や空調を調節する建具として日本家屋に取り入れられていました。
格子状の木枠に障子紙が貼られていますが、下部に腰板という木が張られた腰付障子や上部にガラスがはまっているものもあります。
最近は人気の和モダンな和室に合わせたデザインの障子もあるようで、どんな部屋にしたいのかをイメージして、障子を選ぶこともできます。
リメイク前の準備:古い障子紙の剥がし方
和紙の障子紙を剥がす場合には、
- 霧吹きやスポンジ
- ヘラ
- 雑巾
- ブルーシートや新聞紙
を用意します。
障子の剥がし剤も売られていて、障子枠に塗るだけで障子紙を剥がしやすくできますが、水だけでも剥がすことはできます。
ブルーシートや新聞紙を床やテーブルに敷き、その上に外した障子を置いて作業スタート。
霧吹きやスポンジで糊の付いた桟や枠の部分を湿らせて、紙がふやけてきたら端から障子紙をゆっくり剥がしていきます。剥がし残した部分はヘラで軽くこすればきれいに取れます。
残っている糊は濡らした雑巾でしっかり拭き取ります。
あまりこすり過ぎるとささくれができてしまい、指にさしてしまうこともあるので注意してください。
その後、日の当たらない場所に立てかけて乾かします。
さらに、乾燥後毛羽だったところに軽くサンドペーパーをかけると、よりきれいに仕上がります。
プラスチック製の障子紙の場合には、貼ってある部分にドライヤーで温風を当ててゆっくりと剥がします。
一点に温風を当てるのではなく、まんべんなく風を当てて、少しずつ剥がしていくよう心がけてましょう。
枠だけになった障子が準備できたら、DIYしていきましょう!
障子のリメイクDIY(1)枠にステインを塗る
障子枠の色をダークなものにする場合には、ステインがオススメです。
オイルステインのメリットは木に染み込むタイプの塗料なので、塗膜ができないこと。
敷居と接する部分を塗ってしまっても、障子が開けにくくなることはありません。
デメリットは色が限られていること。
オイルステインはウォルナットやチーク、メープル、ブラックなどダークな色合いになりますので、もっと色が欲しいという方は別の塗料を選ぶことになります。
ステインの塗り方は、
- 布にステインを染み込ませて
- ムラにならないよう木目に沿って塗り広げ、刷り込み
- 好みの濃さになるまで、繰り返す
- 最後に雑巾で拭き上げる
ハケやスポンジを使う場合には、
- ハケやスポンジにステインを含ませて
- ムラなくステインを木目に沿って塗り広げ
- 雑巾でしっかりと拭き上げる
- 好みの濃さになるまで1~3を繰り返す
ステインを塗ったら、日陰でよく乾燥させます。
また、ステインを扱う際には、手が染まってしまうのを防ぐためビニール手袋を準備しておきたいですね。
障子のリメイクDIY(2)枠にペンキを塗る
障子枠を明るい色にしたい、シャビ―なカラーにしたいなど、色を選びたい場合には水性ペンキで塗ります。
水性ペンキのメリットはいろんな色を選べること。
自分のイメージした部屋に合わせて、カラーリングできます。
デメリットは、塗膜ができるため「障子の開け閉め」と「障子紙の貼り換え」に注意が必要なことです。
鴨居や敷居に接する部分まで塗ってしまうと、障子を開けづらくなったり動きに支障が出ることがあります。
まさに私はこの失敗をしてしまい、障子の開け閉めができなくなり、塗ったペンキを後から削る羽目に陥りました……。
このデメリットを押しても、障子自体を明るい色に変えられるペンキは捨てがたいリメイク方法だと思います。
障子のリメイクDIY(3)和紙からガラスシートに
障子に貼られているものといえば障子紙・和紙ですね。
これを窓ガラスシートやポリカーボネート板、中空ポリカ(ツインカーボ)、ポリカプラダンなどに張り替えれば、ガラス戸風になります。
ガラスシートには無地だけでなく切子柄やモザイク柄などの柄物、色入りのものなどがありますので、お部屋のデザインに合わせて選びたいですね。
両面テープやボンドなどを使って貼り付けていきます。
通気性や調湿性では劣りますが、お部屋が明るくモダンな雰囲気に変わります。
例えば障子枠を白にペイントし、ポリカプラダンを貼り付ければ洋室にも合う窓になりますね。
障子のリメイクDIY(4)和紙から布張りの障子に
障子紙の代わりに布を障子に貼ることも可能です。
紙よりも耐久性のある布なら、間違って破ってしまうこともなく、ペットを飼っていたり小さなお子さんのいるご家庭にもピッタリですね。
好みの布をタッカーや両面テープ、画びょうなどで留めることで、取り換えも簡単にできますので、季節ごとの交換や汚れてしまった時にも便利ですね。
番外編:障子を外してカーテンレールを取り付ける
和風の雰囲気のある障子を取り外してしまうのもひとつの方法です。
私は和室の洋室化の際に、鴨居や敷居などの木部を全て白ペンキで塗り、障子を取り外して、カーテンレールを取り付けました。
DIYで和室の障子を洋室風に
和室独特の障子のリメイクDIYについてご紹介してきました。
DIY初心者の私でも、和室を洋室風に変えることができました。
お部屋のデザインに合わせて障子もリメイクすれば、洋室に合うものにできますので、ぜひDIYにチャレンジしてみてくださいね。
コメント