DIYで和室を洋室に!セルフリフォームする方法

DIYのこと

最近人気の出ている中古住宅のリフォームやリノベーション。
テレビでも中古の一軒家を購入してリフォームする企画が放送されていたりしますね。
日本の古い家に一部屋はある和室。
今のライフスタイルに合わせて住みやすくするために、和室から洋室への変更を考える方も多いと思います。

今回の記事では、DIY初心者の私が古い和室を洋室にセルフリフォームした経験から、部屋のつくりごとに、誰でも簡単にDIYで洋室化する手法をまとめました。

和室の洋室化 部屋をつくっている要素を把握しよう

和室と洋室では部屋を構成しているつくりに大きな違いがあります。

  • 天井
  • 窓や建具
  • 収納

上記について、それぞれリフォームのポイントを見ていきましょう。

床:畳からフローリングへの張替え

和室の床といったら畳ですね。
最近の新築住宅などでは琉球畳や縁なしの畳など、おしゃれなものも用いられています。
本格的に和室を洋室にするためには、畳からフローリングへの張替えを検討するケースが多いでしょう。
フローリングの張替えを自分でできるのか不安な人もいると思いますが、しっかりと計画と準備をすれば、DIYでも可能です。

畳を撤去してフローリングに張り替える

まずは今ある畳を撤去します。
撤去した畳の処分方法については各自治体で決まりがありますので、それぞれのルールに従って処分しましょう。

次に検討することは「床の高さ調整」と「張り替える床材を選ぶ」ことです。
ここで代表的なフローリングの床材をご紹介します。

  • フローリングシート
  • クッションフロア
  • 加工した木材や天然木の床板

部屋のデザインや予算に応じて、床材を選びましょう。

注意点:
床材の厚さも床下調整に必要となりますので、材料の厚さはこの後に紹介する床調整の高さと合わせて検討しましょう。

床板の状態や選んだ床材に応じて異なる施工方法

畳を上げてみると、その下には床板と呼ばれる合板が貼られています
古い家の場合、床板がたわんでしまったり、朽ちてボロボロになっているなんてことも。
フローリングを張る前に、まずは畳を上げて床板や床下の状態を確認しましょう。
劣化の状態に応じて施工方法の難易度が変わってきます。

劣化の状態により異なりますが、
畳の厚さの分、高さ調整に何を入れるのか?
がポイントになります。

【手法1】難易度低:今の床板の上に施工

畳の下の合板(床板)に問題がなく、そのまま使える場合

畳の下の床材が健全であれば、床材をそのまま使い施工します。


この場合は、畳の厚さ分の高さを上げて(調整して)床を作ります。
要は、
隣の部屋や廊下と高さを合わせるために畳の厚さをどう調整するのか。という事です。

そのため、まず畳の厚さを計測します。
その結果、
畳の厚さ=根太や合板、フロア材
などで高さを調整すればOKです。
新調した床材を既存の床の上を張り、床の高さ(レベル)を合わせます。

レベル調整として一例を挙げると、

畳の厚さが55ミリの場合

仕上げは2ミリのクッションフロアを貼る場合は
40ミリの根太+12ミリの合板+2ミリのクッションフロア
となります。

【手法2】難易度中:床材(合板)を撤去し、新しく合板を張り直す方法

床板が凹む場合

「畳を剥がし床板の上に乗ってみて所々凹む」
このような場合は状態にもよりますが、2つのパータンが考えられます。

<1つ目>
根太がしっかりしていて合板の劣化も酷くない場合は、先程の「手法1」が使えます。

多少床が凹むけど、上にしっかりした床材を張ることで対処してしまうやり方です。

<2つ目>
床板(合板)が根太から剥がれていたり、
合板自体が湿気やカビで劣化していたり、
このような時は合板を剥がし改めて床を造り直す方が良いと思います。

※理由としては、既存の合板が劣化することにより沈みや歪みが発生する可能性が高くなるためです。そうなるとまた修繕する事になります。

施工方法としては、合板を剥がすので床下が見える状態になります。
これで根太がしっかりしている場合は、根太から上の
合板+畳の高さ=隣の部屋の高さレベル

この高さ分を調整すればOKです。

注意点:
床下の根太は古いままなので、今後の床下修繕のタイミングは近くなると思われます。

【手法3】難易度高:根太、合板ともに撤去し新しく張り直す方法

床板を支える根太がダメになっている場合

合板も劣化、根太も劣化している場合、劣化している部材を撤去し改めて張り直す必要があります。
根太と合板を撤去するので、床下を歩ける状態になります。

高さのレベル調整は

根太+合板+畳の高さ=隣の部屋の高さレベル

合板や根太を剥がす手間に加え、下がった分の高さも含め調整し、合わせて床の強度を保つための施工をすることが必要となります。

和室の壁を洋室風に

伝統的な和室に多い砂壁や繊維壁。
調湿機能や消臭効果がある反面、古くなってくるとカビやシミが浮き出てくることもあります。
和室を洋室にするには、和室独特の壁のリフォームも当然に必要になってきます。

準備編:和室の壁の構造、柱と壁の段差をどう考えるか?

壁の構造には「真壁(しんかべ)」と「大壁(大壁)」の2つの種類があります。

古い木造建築の壁は、柱や鴨居といった木部の部分が露出しています。
この壁の構造のことを「真壁」と呼びます。
「真壁」は木部と壁部分に段差があります。

▲「真壁」は柱と壁の面に段差があります

対して、柱を壁の中に隠して作られた構造は
「大壁」と呼ばれ、最近の住宅に多く用いられ、壁は平らな面になっています。

▲柱が壁の中に隠して作られた「大壁」

「真壁」のリフォーム時には、

「壁の段差をどう解消するか?」
「段差を残す場合どういうデザインにするか?」

という点について事前にリフォーム手法を考えておきましょう。

リフォーム手法1:段差を解消する施工=「大壁」を作る場合

間柱を入れ全面に石膏ボードや合板を貼る手法

「柱と柱の間=壁」の部分に間柱を入れます。

石膏ボードや合板を、柱と間柱に合わせてビス打ちし、固定します。
その後パテ処理と下地処理を行った後に壁紙クロスを貼れば大壁の完成です。

リフォーム手法2:段差を残す施工=「真壁」のままの場合

  • 既存の壁の上に塗装する
    塗装剤としては珪藻土や漆喰、ペンキも塗ることが可能です。
    既存の壁に適した下地処理を施工後、塗装という手順を踏みます。
  • 壁紙クロスを貼る
    下地用シーラーやパテを施し、壁紙クロスを直接貼る方法もあります。
    ただ、壁面をパテで平滑にするのに手間がかかるため、あまりお勧めはしません。

和室の天井を洋室風に

天井は部屋のイメージを決める大きな要素になっています。
和室の天井には様々な構造のものがあるため、天井を洋室風にDIYする難易度が違ってきます。

和室天井の種類を確認して施工方法を検討する

和室の天井の種類としては、

  • 格天井(ごうてんじょう)
  • 目透かし天井
  • 竿縁天井(さおぶちてんじょう)

など、日本の伝統的な和風建築の構造が用いられていることが多いです。
用いられている素材も、木目のプリント合板(ラミネート天板)や天然木などがあります。

仕上げとして塗装するのか、壁紙クロスを貼るのかによっても、施工方法は変わってきます。

和室の天井にある

をどう処理するのか?
洋室化したい部屋の天井をよく確認して、どのような手法を取るか考えましょう。

和室の天井を塗装する

和室の天井を塗装仕上げにする場合、DIYの難易度は中程度です。

天井表面の掃除と養生
   ↓
溝をパテ処理、サンディング
   ↓
下地処理剤(シーラー)を塗る
   ↓
ペンキを塗装(2度塗り以上を推奨)

といった作業工程になります。
この場合、天井の出っ張りは残した形になり、完全な平面にはなりませんが、ペンキの色を工夫して部屋全体で統一感を出せれば、凸凹の部分が気にならないデザインにすることも可能です。

和室の天井に壁紙を貼る

細かい凹凸があると壁紙クロスを貼るのが難しくなります。
そこで既存の天井を平らにしたいのですが、ここで和室ならではの天井の構造が問題として立ちはだかります。

比較的凹凸のない目透かし天井の場合には、溝をパテ埋めすれば壁紙クロスを貼ることも可能です。
しかし、純和風の凝った格天井などの天井の場合には、解体して新たな天井を作るなどの施工になり、難易度は高くなります。

そういった場合には、天井はそのままに、他を洋風にして、明治時代の建築物のような和洋折衷のデザインを取り入れてもいいかもしれませんね。

和室の障子やふすまを洋室風に

和室の窓や扉には、障子やふすまが用いられていることが多いですね。
障子紙やふすま紙は室内の湿気を調節してくれる機能もありますが、家具の角などが当たるとすぐに破れてしまうなど耐久性の面で問題点もあります。

和室にリフォームするなら障子やふすまをどうするかについても考えておきたいですね。

障子やふすまを残す場合

障子やふすまを残した部屋づくりをする場合、より暮らしやすいデザインの部屋に合わせて手を加えたいところ。
障子やふすまのリフォーム案として、和モダンなお部屋にするのはいかがでしょうか。

  • 障子などの木部を塗装する
  • ふすまはモダン柄のふすま紙や壁紙に貼り替える
  • 障子紙をオシャレな柄入りや格子状に色違いで貼る

障子やふすまは部屋の中でも目立つ建具ですので、それに手を加えるだけで部屋の雰囲気をガラリと変えることができます。

障子を撤去する場合

障子の撤去と合わせて、敷居と鴨居を撤去し窓枠に交換します。
この施工は壁の構造にも関わってくる部分があるため、難易度が高くなります。

簡単にリフォームしたい場合は、障子を撤去してから、敷居や鴨居を壁に合う色で塗装し、カーテンレールを取り付けるのもひとつの方法です。

ふすまを撤去する場合

ふすまを洋風建具、引き戸を付け替えるのが、いちばん簡単な方法です。
その際、敷居の段差が引き戸の種類によって違ってきますので、溝をかさ上げするなどの施工が必要になる場合もあります。

建具自体をDIYすることも可能ですが、もし建具屋さんにお願いする場合には、敷居の件も合わせて相談すると良いですね。

押入や天袋、床の間を洋室風に

和室ならではの収納といえば押入と天袋、飾り棚といえば床の間ですね。
これらを収納場所として残すのか、または撤去するのかによって、施工方法は大きく変わります。

収納として残す

  • 押入・天袋はクローゼットやオープン収納へ
  • 床の間は収納スペースやワークスペースへ改造

思い切って完全撤去する

不要な空間と判断できるなら、撤去して部屋と一体化させるのもひとつの方法です。

DIY初心者でもチャレンジできる和室の洋室化 まとめ

和室のリフォームDIYについてご紹介してきました。

DIY初心者の私でしたが、ポイントを抑えて施工することで、和室を洋室風に変えることができた経験があります。

お部屋のデザインに合わせて和室独特のデザインをリメイクすれば、洋室風なお部屋にできますので、ぜひDIYにチャレンジしてみてくださいね。

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