和室の畳から洋室のフロアへの張替え(戸建・下地編)

DIYのこと

和室の畳を洋室用の床に張り替えるってプロにお願いしないと出来ない。そう思いますよね?

古い和室を洋室にしたいなぁ~ここがこう変われば・・・

でも業者さんに頼むと結構高いんだよね?でもそれしかやり方無いから仕方ないよね?

見積取ってみて・・・やっぱり結構するね。

でも。

DIYで出来ないのかな?難しそうだけど無理なのかな?

ちょっと難しそうに感じられるかもしれませんが、実は思ったより難しくありません。

今回ご紹介するのは
不動産投資用に購入した戸建の和室を洋室にする際、畳を剥がしてみたら合板が腐っていてぶよぶよ。根太も釘が外れていてぐらぐらだし、割れている。

そんな床だったので合板も根太も撤去し床を最初から作ってしまおう!

押入を撤去していて床が割れて地面に落下してしまったことがキッカケで吹っ切れて、もうどうにでもなれ!!って始め、洋室用の床を作ったんです。

床づくりなんて初めての私が、ブログやユーチューブを見て勉強し、悪戦苦闘しながら作った床。
その時のやり方を全てご紹介します。

この和室はリビングに隣接している6畳の和室。
押入と仏壇がある部屋でした。

それとその隣の部屋。8畳の和室も一緒にDIYしました。

8畳の方は和モダンに!6畳は洋室風にしています。

DIYすることにしたキッカケ

根太まで撤去して張替えよう!……なんて最初から思っていた訳ではありません。
上に根太と合板を敷いて済ませよう。
最初はそんな程度でした。

でもやっぱり張替えた方が良い!

そう決めたのは、押入を撤去している時でした。
押入の真ん中の棚(中框)を外している時、押入の床を踏み地面に落下したんです。
ここで未知の世界。
床下というモノを体験します。
通常、床下なんてお目にかかることなんてありませんから。
漆黒の世界へ一歩踏み入れた気分でした。

いきなり「ベリッ!」って気が付いたら床下だった。

ビックリだけどここが1階で良かったぁ

でも落ちてみると意外と普通。
土があるだけじゃん!
なら折角だしやってみるか!

それが根太まで撤去して床を作り替えようと思ったキッカケでした。

床づくりの手順

  1. 畳と床(合板)のチェック
  2. 合板と根太撤去
  3. 高さ調整
  4. 根太張り
  5. 断熱材
  6. 合板張り

畳と床のチェック

一見、見た目は大丈夫そうな畳の部屋でした。

畳の上に乗っても少し凹むかな?
その程度でしたので最初は合板を上から貼れば良いかな?
そんな考えでした。

畳を剥がしてみて、
床(合板)が真っ黒になっていることにビックリ!

合板を踏んでみると沈みます。

何処を踏んでも弱い。

しかもこの部屋には掘りごたつがありました。
掘りごたつに足を下ろすとベリッ!
床が抜けます。

掘りごたつの隙間から根太が確認できましたが、釘が抜けてグラグラです。

だから合板も根太も撤去した方が良いと判断しました。

床をチェックするポイントとして
張り替えた方が良い場合は、上に根太や合板を張った時、下地になる合板や根太が機能しない可能性がある場合です。

例えば

  • 合板がいたる所で沈む
  • 合板が腐っていたりカビで黒ずんでいる
  • 合板が剝れかけている
  • 根太の釘が抜けている
  • 釘を打ち込んだ部分の割れが酷い
  • 根太に乗ってみて弱い雰囲気を感じる
  • 根太が455mmになっている

このような状態の場合は、できれば張り替えた方が床が長持ちすると思います。

合板と根太撤去

合板を剥がす時にはバールを使うと効果的です。
一気に剥がすことはできないため、合板1枚ずつ気長に作業します。
1枚剥がせると根太と合板の間にバールを突っ込み持ち上げたり、合板を下から持ち上げれば剥がれていきます。
ただし、気を付けるべきは無理に合板を折ったり破壊したりしないことです。
壁際がバリバリになって鋭利な木がささくれのように残ってしまうからです。

合板は何枚ものベニヤを縦横に交互に合わせて作られています。
古く劣化している合板の場合は、その目に沿って左右に揺らしながら引き抜く感覚で剥がしていくと、ベリベリと壁際もスルリと抜けていきます。

縦を抜いたら横を抜く

そうすると比較的楽に剥がすことが可能です。

ただ、劣化していない合板の場合は上記の様には剥がせません。
気長に1つずつ剥がすしかありません。

壁際のささくれが残っても後でカッターなどで切ってしまえば問題ありませんが、それを切るのも一苦労です。
私も初めは要領が掴めず、無理に折ったり金槌で叩いたりして壊していたので、壁際で後々苦労しました。

根太は1本1本状態を確認しながら、使えるものは残してダメな根太だけ張り替える。
という手法で良いと思います。

畳の部屋の根太間隔は455mmのことも多いので、303mmになっていない場合は、撤去して張り直した方が良いです。

▲使えない根太は取り払って、新しく根太を貼ります

また、釘が腐って効かなくなっていたり割れているような根太は、できれば張り替えた方が良いと思います。
割れている根太には新しくビスを打ち込んでも効きませんから。

高さ調整

合板と根太を撤去すると床下の大引だけになります。
ここで高さ調整が必要となります。

隣の部屋や廊下と段差をなくすため、どのような材料を入れるのか?

ということを検討します。

元々は、根太+合板+畳の高さがありました。

私が施工した部屋は

根太:45mm
合板:12mm
畳:30mm

合計87mmの高さがありました。
この高さ分を埋める必要があります。

この部屋はクッションフロア(CF)にする計画がありましたので、
CFの厚さ2mmを除く
85mmをどうするか?でした。

私が選択した手法は
根太45mm+桟木(さんぎ)24mm+合板15mm
合わせて84mm

 ▲今回の物件の断面図。高さ調整がポイントです

畳の厚さによっても使う木材が異なりますが、基本的に床下の強度を考えると根太を入れることは必須ですが、その上に桟木や野縁(のぶち)、胴縁(どうぶち)などで高さを調整すればOKです。

また古い戸建の場合、
部屋自体が微妙に歪んでいることも多々あります。
窓側と廊下側では大引からの高さが1~2mm違うってこともあります。

そんな時は低い方に合わせるようにしています。
隣の部屋や廊下よりも高くなると足を躓いてケガをしてしまう懸念があるからです。
作る部屋の床の方を下げる方が安全です。

根太張り

高さが決まったら次は根太を張っていきます。

リフォーム屋さんや大工さんに話を聞くと、根太の間隔のことや柱の間隔のことを言われます。
精密なことを言われることも多いのですが、それが何故なのか?が分かれば、そんなに難しく考える必要はないと思います。

根太は、上に合板を乗せた時に強度を保ち、安定させるために張ります。
だから、合板を乗せた時に弱くなる場所ができたり、沈み込みが発生しないようにすることが目的です。

根太の張り方は柱の間隔と合板のサイズを意識して配置します。

柱の間隔は、柱の中心から柱の中心で910mm。
根太を張る間隔は、根太の中心から根太の中心で303mm。

合板のサイズが1820×910なので、
ちょうど根太の中心に合板が乗る形になります。

ただし、部屋の端は柱に壁の厚さが加わるため、実際の根太間隔は303mmより短めになります。

▲根太の上に合板を乗せてみた模型図。

ポイントは柱の中心で合板を合わせることを意識し根太を配置します。

今回私が施工した部屋の根太は、根太間隔がバラバラでしたが柱の中心の910mmは正確でした。
あくまで柱の中心910mmを基準にして、その中に303mm間隔で根太は張っていきます。

根太を配置して間隔や長さが大丈夫であれば水平を見ます
水平が取れていないようであれば、薄いベニヤを40mm四方くらいに切り、低い位置の大引に入れて調整します。

ビスの打ち方は、大引と根太を固定するように打ち込みます。
根太の厚さの2倍以上ある方が安定します。
今回、私は根太45mmでしたので、90mmの半ネジのコーススレッドを使いました。

さらに高さ調整が必要ですので、根太の上に高さ調整のための木材を張ります。
今回私の場合は桟木24mmを入れています。

根太の真上に桟木を乗せ、今度は根太と桟木を固定する為にビスを打ち込みます。
今回のビスは50mmの半ネジのコーススレッド200~250mm間隔で打ちました。

▲根太の上に24mmの桟木を乗せて、ビスで固定しました。

断熱材

古い家は気密性が薄く隙間風等があります。
特に床下には通気口もあるため、直接外気が床下に入ってきます。

床下からの隙間風を少しでも防ぐために断熱材を入れることをお勧めします。
根太と根太の間に断熱材を入れ隙間をなくすことで少しでも隙間風を防ごうというものです。

断熱材を入れるのも、床の状態によって異なります。
根太と根太の間が空間になっている場合と床がある場合で施工方法が異なります。
床がある場合は、根太間隔にカットしたスタイロフォームを使うのが安価で楽だと思います。

しかし、床がない場合はスタイロフォームを入れただけだと落ちてしまいます。
対策としては根太の側面にビスを打ち、スタイロフォームを乗せられるようにすることで、滑り落ちない施工ができます。

今回の私の場合は根太間隔が均一でないこと、床がない状態であったため、フクフォームという断熱材を使用することにしました。
フクフォームは伸縮があるため、ある程度の根太間隔の誤差に対応できます。

合板張り

根太と断熱材を入れたらいよいよ合板を張っていきます。

6畳の和室であれば合板は6枚必要です。
合板は12mmの構造用合板で良いと思います。

そして根太張りの時にも少し触れましたが、壁際の柱は柱の中心が壁の中に埋まっているため、柱と柱の間隔が短くなります。
そのため、壁際に入れる合板は調整のためにカットする必要があります。

計算上は柱の厚さの半分である50mm分をカットすれば、壁から2つ目の柱の中心に合板が乗る計算になります。
ただ、部屋には歪みもあるため、実際に合板を乗せ、根太の中心を確認しラインを入れカットすることをお勧めします。

カットした面と合わさるもう1枚も同様です。
私は心配性でしたのでカットした合板を上に乗せ、カットラインと根太の中心を確認しながらラインを入れました。

合板の長い面も同様です。
長い面は大引きの真上に来るように配置されます。

ここでのポイントは

カットする面は壁側を切る事です。出来るだけ切ってない合板同士を合わせた方が床が綺麗に見えるからです。

できれば合板は互い違いに

合板が合わさる部分が1つに集中しないように張る方が、負荷が分散されて良いです。

合板をカットして一旦、部屋全面に乗せてみます。
数枚だとキチンとハマるけど。
全部乗せてみるとハマらない。そんなこともあるので。

全面に合板がハマり水平も保たれていることが確認できたら、次は墨出しです。

墨出しを行う理由は
合板の何処にビスを打ち込めばよいのか目印を付けることです。

壁に印をつけて置き、合板を乗せて根太の真上に墨出器や墨つぼでラインを入れます。
墨出器の糸の先に針が付いているので、合板に刺して糸を延ばします。
部屋の対面の目印の位置に固定し、張った糸を持ち上げ離すことで、直線のラインが付きます。

ビス打ちは合板と根太を固定するため、ライン上に打ち込み固定します。
合板が合わさる場所では双方の合板を固定する必要があるため、ラインから少し離して打ち込みます。

今回のビスは30mmの半ネジのコーススレッド200~250mm間隔で打ちました。

まとめ

和室の畳、合板、根太を撤去し床下が見える状態にまで部屋を解体。
そこから根太、高さ調整の木材、断熱材、合板を入れることで和室の畳を洋室用の床に施工する方法をご紹介してきました。

最初は床をどうしよう?
とビビっていた私でしたが、押入解体で床下に落下するハプニングがあり。
それがキッカケで「やろう!」と気持ちを吹っ切ることができたおかげで、DIY初心者の私でもなんとか施工することができました。

プロにお願いする方が早く綺麗に施工できるのですが、やろうと思えば素人でも施工することは可能です。
今回は私の実体験を元に書いてみました。
これから床作りに挑戦しよう!と思っている方の参考になればと思います。

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