日本独特の部屋といえば和室。
日本の気候に合っている和室ですが、リフォームして住みやすくしたいと思う方も多いでしょう。
特に和室感を高めるふすまの模様は、洋室にした時に変えたいポイントとなりますね。
今回は、和室にあるふすまをDIYでおしゃれにリフォームする方法について書いていきたいと思います。
ふすまリフォーム前の準備:ふすまの種類と構造
ふすまには種類があることをご存じでしょうか。
内部の構造によって大きく3種類に分けられます。
- 本ふすま
- 戸ふすま
- ダンボールふすま・発砲ふすま
本ふすま
古い和室によく使われている伝統的なふすまで、ふすま紙の下地として格子状の木が組まれています。
その上に和紙が何層も重ねて貼られていて、外枠が外せる構造になっています。
製造に手間がかかるため、他のふすまよりも価格は高くなります。
ふすまの表面を手の平で触って押さえてみて、格子状のものが感じられたら、本ふすまだと判断できます。
和紙を重ねて貼られているため、破れやすいのが難点ですが、和紙による調湿効果があり、通気性に優れています。
戸ふすま
ふすま紙の下地がベニヤ板でできたもので、外枠は外せない構造です。
本ふすまに比べて重く頑丈で、ふすまの表面を叩くと木の音がします。
ベニヤ板の上にふすま紙を貼っているため、破れに強いふすまですが、ふすま紙の糊が劣化して剥がれることがあります。
主に和室と洋室や廊下などを区切るのに使われています。
ダンボールふすま・発砲ふすま
大量生産できるふすまとして、芯材にダンボールや発泡スチロールを用いたものです。
ふすまの表面を叩いてみると鈍い音がします。
軽量で取り扱いしやすく安価なため、賃貸マンションやアパートなどでも使われています。
ふすまのリフォーム前に準備すること
ふすまのリフォーム前に、既存のふすま紙を残す場合には拭き掃除して乾かしておきます。
ふすま紙が黄ばんでいたら剥がしてしまうのもアリです。
私は戸ふすまのふすま紙を剥がす際に、水を含ませたスポンジや霧吹きでふすま紙を濡らし、紙がふやけたらスクレイパーで剥ぎ取りました。
古くなっていると糊が劣化して簡単に剥がせることもあるようです。
引手(ひきて)や取っ手はあらかじめ取り外しておくと、きれいにリメイクできます。
引手は専用の釘で固定されているので、気を付けて作業するようにしたいですね。
また、取っ手などをそのまま元に戻す場合には、どのようについていたのか写真に撮っておくと元に戻しやすくなります。
ふすまのリフォームDIY(1)壁紙クロスやリメイクシートで簡単DIY
おしゃれな壁紙やリメイクシートをふすま紙の上に直接貼るだけで、お部屋の雰囲気をガラリと変えることができます。
最近はシャビ―な木目柄やモダンな和柄、レンガにコンクリート調など、さまざまな壁紙やリメイクシートがインターネットで手に入りますので、自分の好みに合わせて選べますね。
賃貸の場合には、原状復帰できるようにマスキングテープを下地として貼り、その上から両面テープで壁紙やリメイクシートを貼り付けるのもひとつの手段です。【よく意味がわからない】
ふすまに壁紙やリメイクシートを貼るために準備する道具
- 壁紙クロスやリメイクシート
- カッター(大型のものが切りやすくて良いと思います)
- ハサミ
- 定規(長めのもの)
- 壁紙を貼る両面テープまたは糊・ハケ・糊を入れる容器
- マスキングテープ(壁紙の下地・仮止めなどに)
あったら便利な道具
- 地ヘラ
- 撫でハケやスムーサー(壁紙の空気抜きとして)
壁紙やリメイクシートの貼り方
両面テープ編(原状回復可能な手法)
- 外枠の部分や中枠(格子状の枠)にマスキングテープを貼ります。
ふすま紙の内側は15~20cm角の格子状になるよう貼る方がバランスが良いです。
※マスキングテープを貼っておくことで剥がした際に原状回復できます。 - 両面テープをマスキングテープの上に重ねて貼ります。この状態では両面テープ裏面の剥離紙は剥がしません。
- 壁紙やリメイクシートをふすまサイズよりやや大きめ(上下10cm程度大きめ)の長さで切り、ふすまに重ねてマスキングテープで仮止めします。
※サイズは10cm程度大きいため、ふすまの裏側に織り込み、ズレないように仮止めする感覚です。 - 壁紙やリメイクシートの位置が固定できたら、両面テープの剥離紙を順に剥がし、ヘラやスムーサーで空気を抜きながら壁紙やリメイクシートを貼ります。
※両面テープは一気に剥がさず、少しずつ壁紙やリメイクシートの位置を決めながら剥がすことでズレや浮きを減らすことが可能です。仮止めを少し剥がし両面テープを少し剥がし壁紙を両面テープに貼る位置を調整。それを繰り返します - 全体が貼れたら、余分な部分を定規などを使いながらカッターでカットします。
カットする際は長めの定規などを当ててカッターの揺れを防ぎながら作業することがポイントです。 - 壁紙の場合には、貼った後に霧吹きして乾燥させると仕上がりがきれいになります。
壁紙&糊編
※糊の場合には、ふすまの外枠には貼れませんのでご注意ください。
- 糊を容器に準備し、壁紙をふすま上下10cmくらいの長さでカットして用意します。
- ふすまに重ねて位置決めし、マスキングテープで仮止めします。
- ふすま紙に糊を4等分ずつハケで塗り、撫でバケやスムーサーで空気を抜きながらふすま紙を貼り付けていきます。
- 全体が貼れたら、余分な部分を定規などを使いながらカッターでカットします。
- 外枠についた糊をふき取ります。貼った後は霧吹きして乾燥させると仕上がりがきれいになります。
ふすまのリフォームDIY(2)ペンキを塗っておしゃれに
戸ふすまの場合にはベースにベニヤ板が使われているので、既存のふすま紙を剥がしてペンキを塗ることも可能です。
ここでは私が実際にDIYした手順をご紹介します。
ペンキ塗りのために準備する物
- 水性ペンキ
- シーラー(木部用アク止め)
- ハケまたはローラー
- ペンキ用容器またはトレイ
- 新聞紙やブルーシート(ペンキ塗り前に床に敷いておきます)
- マスキングテープ
戸ふすまのペンキの塗り方
- 水を含ませたスポンジで既存のふすま紙を濡らしてスクレイパーで剥ぎ取り、よく絞った濡れ雑巾で拭き上げ、糊を落とします。
- ベニヤ板が乾いたら、ペンキを塗りたくない部分をマスキングテープで養生します。
- ベニヤ板の部分にアク止めシーラーを塗ります。
- シーラーが乾いたら、水性ペンキを塗ります。この際、同じ方向に塗ると塗りムラのない仕上がりになります。ペンキは2回塗りします。ペンキが乾いたら完成です。
ふすまリフォーム:新しく洋風の引き戸に…業者に依頼・値段はどれくらい?
ふすまを洋風の引き戸にするDIYは難易度が高く、DIY初心者にはハードルが高めですね。
難易度が高いものについては専門家に頼るのもひとつの手です。
引き戸は建具屋さんの専門になりますので、リフォームを手掛けている建具屋さんに依頼することができます。
私は廊下と和室を区切るふすまを引き戸に変えました。
その際の価格はふすま1つで20,000円でした。
ネットでもサイズオーダーできる引き戸が購入できます。
別途送料がかかるため、割高になる可能性もありますが、建具屋さんと相見積りを取ってみるのも良いと思います。
価格は20,000円代~+送料で、デザインや素材によって価格が変わります。
番外編:ふすまを取り外す
部屋の仕切りとして使われているふすまは、取り外してしまうと隣の部屋との縁抜きの部屋になり、部屋の使い勝手的にNGな場合もあります。
一方で押入や天袋など収納の扉として使われているふすまは、アイデア次第で取り外してしまうのもアリだと思います。
ふすまを取り外した押入は、
- 壁紙クロスやリメイクシートを貼ったり、ペンキで塗装して、中段の棚をデスクとして利用。リモートワークスペースに。
- ロールスクリーンを設置して、ふすま代わりの目隠しに。
- 押入の中に棚を作り、オープンシェルフとして見せる収納に。
- 押入の棚や天袋を取り払って、部屋の一部に。
私の実際の経験談として、押入と天袋を取り払って部屋の一部にした記事も今後掲載しますので、参考にしてみてくださいね!
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